「ことばのポトラックvol.1」 絶賛発売中!

2011年3月11日に起きた東日本大震災から16日後の3月27日、大竹昭子の呼びかけで、サラヴァ東京(東京/渋谷)にてスタートしたことばを持ち寄るこころみ。第一回目には13人の詩人と作家たちが参加して感動的な会になりました。( potluck = 「持ち寄る」)

2016年6月6日月曜日

2016年5月29日(日)
ことばのポトラック vol.13
「まぶたを開いて夢をみる」を終えて

ご参加、ご協力いただいたみなさま、どうもありがとうございました。

大竹昭子さんのレポートはこちら。



★毎回収益から経費を差し引いたものを寄付金に充てていますが、今年は8万円を「熊本文学隊」にお送りしました。

「本のポトラック」と寄付金のご報告

出演者の著作と推薦本を割引価格で販売する「本のポトラックvol.13」には、次の20社にご協力をいただきました。

河出書房新社/小学館/朝日出版/新潮社/岩波書店/平凡社/イーストプレス/集英社/プレジデント社/筑摩書房/タバブックス/ミュージックマガジン/光文社/幻冬社/早川書房/赤々舎/無人島プロダクション/思潮社/ビレッジプレス/講談社

そして収益から経費を差し引いた8万円を、「熊本文学隊」にお送りしました。これは詩人の伊藤比呂美さんの呼びかけてはじまったもので、毎秋、石牟礼道子さんの文学を読み継いでいく「石牟礼大学」を開催しています。参加者からの寄付でまかなわれているそうですが、今回の地震で被災された方々のご負担にならないよう、このお金を役立てていただけたらと願っています。

著書にサインすると宮沢章夫さんと堀江敏幸さん

以下は、世話人の田尻久子さんからいただいた挨拶文です。
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「ことばのポトラック」ご参加のみなさま。

この度は、熊本に心を寄せて頂きありがとうございます。
二度の大きな地震と、いまだ続く度重なる余震になかなか心が静まらない日々を過ごしておりますが、街中は日常を取り戻しつつあります。

とはいえ、震源地により近い被害が大きかった場所では、いまだ避難生活を続けていらっしゃる方も多く私たちも心を痛めておりますが、それ以外の方も余震のストレスと、被害が軽いから頑張らねばという義務感で疲弊しているようです。
でも、そんな時こそ言葉が必要なようです。

倒れた本棚を放置していると言いながらも本を求めにくるお客様が多く、再開店した直後は、お店に入った途端にほっとしたと泣き出す方もいらっしゃいました。

今回、大竹さんから「ことばに関するところに寄付をしたい」とご相談頂きまして、「熊本文学隊」が毎年開催している「石牟礼大学」の運営資金に頂けますかとお願いしました。
「熊本文学隊」というのは、詩人・伊藤比呂美を隊長として結成した文学をもりあげるための“ひみつけっしゃ”です。試行錯誤していろいろなことをやってきましたが、私達はやはり石牟礼道子の言葉を世にひろめることを中心にやるべきだと思い至りまして、2年前より「石牟礼大学」というイベントを開催しています。「石牟礼大学」というのは、石牟礼作品を多くの方に読んで頂くために、作家や研究者が石牟礼さんの作品について語る場です。

毎年ぎりぎりの資金繰りで開催し、さらに参加者に寄付を募ってしのいでおりましたが、今回は被災した方々に「お金をください」というのも忍びなく、お願いをした次第です。

水俣病発生から60年が経ちましたが、地震、原発事故・・大きなことが起こるたびに、いまこそ石牟礼道子の言葉を伝えていかねばならないという気持ちが強くなっています。そして、彼女のことばを読むたびに、ことばの力を信じる気持ちも増しています。

今日はみなさんご参加くださって、本当にありがとうございました。
  
                       「熊本文学隊」世話人 橙書店代表・田尻久子

2016年6月4日土曜日

ことばのポトラック vol .12
ダイジェスト映像アップ

「五つの声のかたち」(2015年5月24日)のダイジェスト映像(16分)をYouTubeで公開いたしました。朗読あり、独り芝居あり、歌あり。五人の声のエネルギーがさまざまな形で表現された、すばらしい「ことばポトラック」でした。(大竹昭子)


2015年5月24日(日)
撮影・編集:大川景子

◎出演
加藤典洋(評論家)
高泉淳子(俳優)
松田美緒(歌手)
堀江敏幸(作家)
大竹昭子(作家)

司会 堀江敏幸 大竹昭子

2016年4月29日金曜日

トークと朗読「ことばのポトラック vol.13」
『まぶたを開いて夢をみる』を開催します!

「ことばのポトラック」は東日本大震災の直後に、家にこもって不安と悲しみ暮れているより、ことばをもって集まろう!という呼びかけにより始まりました。今回で13回目を迎えます。登壇いただくのは、さまざまなジャンルの表現者の方々で、エッセイやショートストーリーや詩や映像などの作品をその場で発表します。

今年のタイトルは「まぶたを開いて夢をみる」。わたしたちは夜眠っているあいだに夢を見ます。現実界では不可能なことがつぎつぎと起きる夢の世界はスリリングですが、まぶたを開いてしっかり前を見ながらもなにかの夢が描けるような、そんな生き方をしてみたいものです。目先のことに追われて緊張感を失いがちな心に、ブレずにちゃんとやっていこう、とカツを入れられる場に!と願ってこのタイトルを掲げました。

出演ゲストは、春に「ワークインプログレス」の演劇「子どもたちは未来のように笑う」を発表したばかりの劇作家の宮沢章夫さん、子育てのしんどさや生活の苦しさを正直に綴った『かなわない』が圧倒的な支持を得た写真家の植本一子さん、福島の帰宅困難区域に美術作品を設置するプロジェクト「Don't Follow the Wind」を進行中のChim↑Pomの卯城竜太さんの三人です。
司会進行は昨年と同様、堀江敏幸さんとわたし大竹昭子がつとめますが、司会者も作品発表をするのが「ポトラック」流で、われわれも書下しを用意します。卯城さんは映像作品を上映、ほか四人は文章の朗読で、それにトークがつくという豪華な内容です。

出演者の方には無償ででていただき、彼らの著作と推薦書を出版社から提供していただき会場で販売し、その収益と入場収入の一部をこれまで東日本大震災の復興関連の活動に寄付してきましたが、今回は詩人の伊藤比呂美さんの呼びかけで熊本ではじまった「熊本文学隊」にお送りいたします。

「ポトラック」をやるたびに感じるのは、こういう場でもないかぎりはまず顔を合わることのない面々が、「ことば」を持って集まることにより生まれる不思議なエネルギーの高まりです。声をともなった「ことば」の力に圧倒されます。臨場感あふれるライブの場に、ぜひお越しください!(大竹昭子)


◎日時
5月29日(日)
12:00開場
12:30映像「ことばのポトラックvol.12」(作:大川景子)上映
13:00本編スタート

◎出演
宮沢章夫(劇作家・演出家)
植本一子(写真家)
卯城竜太(Chim↑Pom)
堀江敏幸(作家)
大竹昭子(作家)

司会 堀江敏幸 大竹昭子

◎会場
サラヴァ東京 渋谷区松濤1-29-1 クロスロードビルB1

◎参加費
2.000円(お茶付き)

◎予約開始
2016年5月1日(日)WEB予約00:00~ 電話予約16:00~19:00
電話 03-6427-8886(平日のみ)


※入場料の一部を熊本震災の復興支援活動に送る予定です。また出演者の著作および推薦書を出版社から提供いただき当日販売いたします。この「本のポトラック」売り上げも寄付金に充てます。