「ことばのポトラックvol.1」 絶賛発売中!

2011年3月11日に起きた東日本大震災から16日後の3月27日、大竹昭子の呼びかけで、サラヴァ東京(東京/渋谷)にてスタートしたことばを持ち寄るこころみ。第一回目には13人の詩人と作家たちが参加して感動的な会になりました。( potluck = 「持ち寄る」)

2018年2月1日木曜日

写真家の志賀理江子さんをお迎えして「ことばのポトラック vol.15」 - 大震災から今まで、言葉になること、ならないこと - を開催します!

7年目に入る「ことばのポトラック vol.15」では、はじめて、東日本大震災を仙台郊外で体験し、その後もその場所で暮し、制作をつづけている方をお迎えします。
写真家の志賀理江子さんは1999年ロンドンに留学、卒業後、各地でレジデンス制作をしたのち、名取市北釜の海辺の松林に魅了され、帰国を決めてそこにアトリエを構えました。地域のカメラマンとして記録活動し、制作をはじめた途上で、東日本大震災に遭い、多くのものを失います。
7年の時間がたったいまだから話せることがある、と志賀さんは言います。震災と暮らし、写真と記憶、制作することと生きることなど、すべてが複雑に重なり合り、切り離すことができないご自身の現在を語っていただきます。
用意された言葉ではなく、対話をとおして言葉が生まれる瞬間に立ちあえるのが「ポトラック」です。思考力と瞬発力の両方をあわせもつ志賀さんの言葉を、ぜひ聞きにきてください。


ゲスト:志賀理江子(写真家)
司会進行:堀江敏幸・大竹昭子

◎日時:2018年3月11日(日)
    13時半開場 / 14時開演

◎会場
サラヴァ東京 渋谷区松濤1-29-1 クロスロードビルB1

◎参加費
2.000円(お茶付き)

◎ご予約受付中
電話 03-6427-8886(受付時間:お店の休業日を除く 16:00 ~19:00 )

*終了後、出演者が推薦する書籍を出版社から提供いただいき、割引価格で販売する「本のポトラック」をおこないます。それらの収益と、入場収入の一部をあわせて、震災関連の活動に寄付いたします。


◆ことばのポトラック vol .15  予告編
(編集・磯﨑未菜)





2018年1月31日水曜日

ことばのポトラック vol .13
ダイジェスト映像アップ

「こういう場でもないかぎり、まず顔を合わることのない面々が、ことばを持ち寄ることで生まれる、不思議なエネルギーが感じられた「ポトラック」でした!(大竹昭子)



2016年5月29日(日)
ポトラックvol 13 ダイジェスト「まぶたを開いて夢をみる」

撮影・編集:
大川景子

出演:
宮沢章夫(劇作家・演出家)
植本一子(写真家)
卯城竜太(Chim↑Pom)
堀江敏幸(作家)
大竹昭子(作家)

司会進行:

堀江敏幸・大竹昭子

2017年3月22日水曜日

2017年3月5日(日)ことばのポトラック vol.14「アートの底力!」では、美術家・鴻池朋子さんにお話しを伺いました。

右からゲストの鴻池朋子さん、ホスト役の堀江敏幸さんと大竹昭子

毎回、「ことばのポトラック」では、大震災が起きたあの日のことに記憶を巻きもどすことからはじめます。

鴻池朋子さんはそのとき東京で個展が開催中でした。修復のために一旦閉鎖され、再開して行ってみると自分の作品がひどくよそよそしく感じられ、「なんでこんな絵を飾っているんだ」という苛立ちの言葉を思わず紙に書きつけて作品の下に貼付けます。これまで言葉を付けることに抵抗してきたので、「自分らしくないことをしている」と感じたそうです。

社会全体がなにかに気を使い、自らを抑制していることへの違和感も強くありました。「悲しい」とか「辛い」とか、自分にはしっくりこない言葉を述べることを周りから求められ、うまく喪に服することができてないのです。また、ワンセグでつぎつぎと届く津波の映像に、つぎは何が来るんだと興奮し、欲望が前のめりに出てしまったことにも驚きました。このことはキチンと心に留めておかなければならないと思った、と言います。

このような自分のなかから浮上してきた問いには、描くだけでは明らかにならないものが数多く含まれていました。それから5年間、彼女は作品制作を止め、美術の範疇ではとらえ切れない行為に入っていきます。

その典型な例が「物語るテーブルランナー」です。地元秋田の女性たちに、辛かったこと、奇妙な出来事、不条理な体験などを話してもらい、それを鴻池さんが下図に描き、ランチョンマットを刺繍してもらうのです。

その体験で印象深かったのは、語り手の表情から、話が脚色されていたり、なにかが隠されていたり、噓を言ったりしていることがわかること、生きてきた痕跡が表情のレイヤーになって見えることでした。人から話を聴くというのは、実はそういうことを目撃することなのだ、という認識に至るのです。

絵画では絵筆が紙の表面を水平移動するだけですが、手芸では布に針を突き刺し、裏側に出て、またもどってきます。表と裏の境界を突破すること、両面にその痕跡が残ることに、絵画との大きな違いがあります。「つまり、人の表情と内面の行き来とおなじことが起きているわけです」という指摘は、とかく芸術よりは下のものと見なされる手芸の奥深さに気付かせ、心に残りました。
 
絵描きにとって画材の選択は重要ですが、鴻池さんは震災後、キャンバスではなく、動物の皮をつなぎあわせた上に描くようになります。それは「空白の矩形」という境界を突破する行為として意味があり、昨年、カンザスの博物館でジオラマのなかにオブジェを設営するインスタレーションワークをおこなったのも、その延長上にあることが、お話を伺ううちにわかってきました。
つまり、彼女のおこなうことに、何ひとつつながっていないものはないのです。

このように整理して述べると、すらすらと物事が進んだように思えますが、実際にはなかなかつらい6年間だったと振り返ります。言葉で自分を追い込んでしまう息苦しさ、直観力をストレートに出せない閉塞感があったのでしょう。

でも、立ちはだかる壁を突破するのに、言葉の力が求められることがあるものです。
そこで挫折せずによじ登っていく人は、必ずや自分の言葉をつかんで制作にもどってきます。鴻池さんのお話しを聞きながら、そのことを強く感じました。


言葉を選びながら語る鴻池さん

観客の集中度は高く、2時間があっという間でした。
それは鴻池さんが用意された言葉を語るのではなく、こちらの投げかけた問いが自分のなかに引き起こす感情の波紋や考えを、できるだけ的確に言葉にしようと努めてくださったことが大きかったと思います。

言葉が生まれる瞬間や、それを繰り出そうとする人の表情を目撃する場が「ことばのポトラック」であり、6年前の3月に集まりましょうと呼びかけたのも、戸惑っていたらその顔を見せに来てください、ということだったのではないかと、今さらながら気付かされました。
顔を合わせて言葉を交わすことの大切さは、この先ますます高まるでしょう。「ことばのポトラック」が、ささやかながらその務めを担うことができればうれしいです。(大竹昭子)



写真:谷本 恵

2017年3月21日火曜日

寄付金のご報告

今年も、出演者の著作と推薦図書を出版社から寄贈してもらい、会場で販売して寄付金に充てる、恒例の「本のポトラック」をおこないました。

本編終了後、販売のテーブルをステージに移動、そこで3人が推薦図書の解説をしたのですが、これがとても盛り上がりました! 価格はオークション式に決めていったので、会場に長く残った人ほどお買い得となり、完売しました。


ご協力をいただいたのは、以下の出版社です。深く感謝申し上げます。
羽鳥書店・ミシマ社・亜紀書房・求龍堂・平凡社・岩波書店・小学館・月曜社・赤々舎・サンクチュアリ出版・つるとはな・みすず書房・白水社・春風社・コアポート・アツコバルー・

また寄付金は、鴻池さんがご推薦くださった、福島県相馬で活動している「3.11こども文庫」にお贈りいたしました。代表の佐藤史生さんが会場にお越しくださったのでステージで8万円を贈呈し、後日、丁寧なお礼状が届いたことを、ここにご報告いたします。

恒例となった、出演者の著書と推薦本を出版社から寄贈してもらい、「本のポトラック」。
それぞれが取り上げた本について解説し、高まる熱気のなか、本がどんどんと売れていきました!


*販売を手伝ってくださった、岡部安曇さん、猿田詠子さん、木村みずきさん、ありがとうございました。

写真:谷本 恵

2017年1月26日木曜日

美術家の鴻池朋子さんをお迎えして「ことばのポトラック vol.14」アートの底力! を開催します!

「ことばのポトラック」は東日本大震災から16日後に、家にとじこもって恐怖と悲しみに暮れているよりも、ことばをもって集まろう!という呼びかけによりはじまり、これまでたくさんの表現者に登壇いただきました。
今年のゲストは美術家の鴻池朋子さんです。東京で地震の揺れを体験し、それまで自分のなかに秘めていた動物との関係が溢れだすのを感じた鴻池さんは、しばらく創作から手を引いて旅に出ます。昨年、出版された『どうぶつのことば──根源的暴力をこえて』(羽鳥書店)はその思索の旅を描いたものですが、モノの原初をたどり、ジャンルの枠を超えてアートとは何かを問うていく姿に、いまわたしたちに求められている精神を見るような思いがしました。
今回のポトラックでは、自然現象や人間のなかにある自然を考えながら、そもそも自然とは何かという大きな問いへ、鴻池さんとともに向かっていこうと思います。(大竹昭子)

出演:鴻池朋子(美術家)

司会進行:堀江敏幸・大竹昭子

◎日時:2017年3月5日(日)
13:00 開場
    「ことばのポトラック」vol.1~vol.8のダイジェスト
     及び、昨年のvol.13の映像を上映
14:00 開演
17:00 終演(予定)

◎会場
サラヴァ東京 渋谷区松濤1-29-1 クロスロードビルB1

◎参加費
2.000円(お茶付き)

◎予約開始
2017年2月1日(水)WEB予約 00:00~  電話予約16:00~
電話 03-6427-8886(平日16:00 ~19:00のみ)

*売り上げの一部を震災関連の活動に送ります。

◆ことばのポトラック vol .14 予告編



2016年6月6日月曜日

2016年5月29日(日)
ことばのポトラック vol.13
「まぶたを開いて夢をみる」を終えて

ご参加、ご協力いただいたみなさま、どうもありがとうございました。

大竹昭子さんのレポートはこちら。



★毎回収益から経費を差し引いたものを寄付金に充てていますが、今年は8万円を「熊本文学隊」にお送りしました。

「本のポトラック」と寄付金のご報告

出演者の著作と推薦本を割引価格で販売する「本のポトラックvol.13」には、次の20社にご協力をいただきました。

河出書房新社/小学館/朝日出版/新潮社/岩波書店/平凡社/イーストプレス/集英社/プレジデント社/筑摩書房/タバブックス/ミュージックマガジン/光文社/幻冬社/早川書房/赤々舎/無人島プロダクション/思潮社/ビレッジプレス/講談社

そして収益から経費を差し引いた8万円を、「熊本文学隊」にお送りしました。これは詩人の伊藤比呂美さんの呼びかけてはじまったもので、毎秋、石牟礼道子さんの文学を読み継いでいく「石牟礼大学」を開催しています。参加者からの寄付でまかなわれているそうですが、今回の地震で被災された方々のご負担にならないよう、このお金を役立てていただけたらと願っています。

著書にサインすると宮沢章夫さんと堀江敏幸さん

以下は、世話人の田尻久子さんからいただいた挨拶文です。
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「ことばのポトラック」ご参加のみなさま。

この度は、熊本に心を寄せて頂きありがとうございます。
二度の大きな地震と、いまだ続く度重なる余震になかなか心が静まらない日々を過ごしておりますが、街中は日常を取り戻しつつあります。

とはいえ、震源地により近い被害が大きかった場所では、いまだ避難生活を続けていらっしゃる方も多く私たちも心を痛めておりますが、それ以外の方も余震のストレスと、被害が軽いから頑張らねばという義務感で疲弊しているようです。
でも、そんな時こそ言葉が必要なようです。

倒れた本棚を放置していると言いながらも本を求めにくるお客様が多く、再開店した直後は、お店に入った途端にほっとしたと泣き出す方もいらっしゃいました。

今回、大竹さんから「ことばに関するところに寄付をしたい」とご相談頂きまして、「熊本文学隊」が毎年開催している「石牟礼大学」の運営資金に頂けますかとお願いしました。
「熊本文学隊」というのは、詩人・伊藤比呂美を隊長として結成した文学をもりあげるための“ひみつけっしゃ”です。試行錯誤していろいろなことをやってきましたが、私達はやはり石牟礼道子の言葉を世にひろめることを中心にやるべきだと思い至りまして、2年前より「石牟礼大学」というイベントを開催しています。「石牟礼大学」というのは、石牟礼作品を多くの方に読んで頂くために、作家や研究者が石牟礼さんの作品について語る場です。

毎年ぎりぎりの資金繰りで開催し、さらに参加者に寄付を募ってしのいでおりましたが、今回は被災した方々に「お金をください」というのも忍びなく、お願いをした次第です。

水俣病発生から60年が経ちましたが、地震、原発事故・・大きなことが起こるたびに、いまこそ石牟礼道子の言葉を伝えていかねばならないという気持ちが強くなっています。そして、彼女のことばを読むたびに、ことばの力を信じる気持ちも増しています。

今日はみなさんご参加くださって、本当にありがとうございました。
  
                       「熊本文学隊」世話人 橙書店代表・田尻久子